パーソナルコンピュータにおける実行環境
現在、ほとんどの
パーソナルコンピュータ (PC) のユーザは、何ら問題なく
ウェブおよび
デスクトップ環境上で
Javaアプリケーションを実行できる。多くのPCメーカーは、自分たちが製造・販売する
Windows PCに
Java実行環境 (JRE) を同梱している。
アップルの
Mac OS X や、多くの
Linuxディストリビューションでも、Java実行環境を同梱している。そのため、
マイクロソフトが2001年頃以降にJava実行環境をWindowsに同梱していないことの影響は小さい。2001年頃にマイクロソフトによるJava実行環境をWindowsに同梱することを止めたという行動は、
サン・マイクロシステムズが同社を「品質の低い」Java実行環境を同梱してきたとして告訴したことが契機となった。マイクロソフトがそれまでWindowsに同梱してきたJava実行環境向けに開発されたJavaプログラムは、他のプラットフォームのJava実行環境で動かない可能性があった。しかし近年では、Javaアプリケーションパッケージ自体にJava実行環境を同梱する事例が少なくない。その背景にはJavaアプリケーション開発者の判断がある。Javaアプリケーションが想定どおりに機能するよう、Java実行環境のバージョンの違いによる非
互換性に基づく不具合を避けるために、PCに同梱されているJava実行環境を使わないという判断である。現在では、
Javaアプレットは動作対象のJava実行環境のバージョンを認識することができる。また、バージョン間の
互換性も プログラミング言語の中では高い水準にあり、上位互換性については java SE 1.3 以降は大きな問題はほぼおきにくくなっている。さらに
Java Web Start ではデスクトップにインストールされているJavaのバージョンを確認してアップデートできるならアップデートし、それだけでなく Java Web Start 対応アプリケーションをもアップデートしようとする。そのため古いバージョンのJava実行環境を使っているマシンがあったとしても、自動アップデートされるためにそう難しい問題は起きない。