Java
Java(ジャバ)は、狭義ではオブジェクト指向プログラミング言語Javaであり、広義ではプログラミング言語Javaのプログラムの実行環境および開発環境をいう。本稿ではプログラミング言語としてのJava、および関連する技術や設計思想、およびJava言語の実行環境としてみたJavaプラットフォームについて解説する。クラスライブラリなどを含めた、Javaバイトコードの実行環境と開発環境(広義のJava)については、Javaプラットフォームを参照。また、言語の文法に関してはJavaの文法を参照。

概説

Javaは、従来のさまざまな言語の良い部分を引き継ぎ、欠点を克服するよう設計された。次のような特徴をもつ。 現在、Javaの技術は、情報技術ローエンドからハイエンドまで幅広く使われている。 組み込みシステム携帯機器携帯電話PHSPDAスマートフォン等)のシステムから、企業の情報システムを担う大規模なサーバスーパーコンピュータまで、非常に多くの分野で活用されている。

概要

プログラミング言語JavaおよびJavaプラットフォームは、1990年代前半にサン・マイクロシステムズジェームズ・ゴスリンなどの人々によって開発された。現在はJava技術の標準化作業は、Java Community Process (JCP) というプロセスを経て行われている。Javaに関わる呼称とその意味内容は、文脈に応じていくつか使い分けられている。サン・マイクロシステムズは、「Javaテクノロジ」(Java技術、Java technology)という呼称を使い、一方でJavaのさまざまな技術の形容詞として「Java」の呼称を使ってきた。多くのプログラマは、プログラミング言語の意味で「Java」の呼称を使っている。Javaの実行環境は、Java実行環境 (Java Runtime Environment; JRE) と呼ばれる。Javaの基本的な開発環境は、Java開発キット (Java Development Kit; JDK) と呼ばれる。Javaはクラスベースオブジェクト指向プログラミング言語である(#オブジェクト指向プログラミング)。Javaのプログラムは複数のクラスから構成され、プログラムの実行は、各クラスが実体化したオブジェクト群が相互にメッセージをやりとりしながら行われる。Javaでは、継承については実装の単一継承を採用している。ただし1つのクラス(オブジェクト)は複数のインタフェースを実装できる。Javaで扱うデータ/オブジェクトの型(データ型)は、強い静的型付けを採用している。Javaのコンパイラおよび実行環境が、型同士の整合性を検査することによって、プログラムが正しく記述されていることや、安全に動作することの検証が、可能である。Javaは例外処理機構を備えており、プログラム実行中に生じた異常(例外)の扱いを、比較的安全な方法で行い、プログラムを読みやすく記述することができる。Javaでは簡潔なメモリモデルを採用しており、プログラマがメモリ (主記憶装置) を管理する負担を軽減する。あらゆるオブジェクトはメモリ内のヒープという領域に割り当てられる。メモリ管理は、Java仮想マシンに統合されたガベージコレクションの機能によって行われる。従来のオブジェクト指向プログラミング言語である C++ では、ヒープ領域に生成したオブジェクトについて、もはや必要が無くなった時に破棄する指示を、プログラマが自分で責任をもって行わなければならなかった。これは、C++ プログラマにとっては負担が大きく複雑で間違えやすい作業であり、ソフトウェアの安全性・開発効率・保守性を損なう要因だった。Javaではガベージコレクションの機能があるため、このようなことは無く、プログラマの負担は大きく軽減される。Javaの文法は、CおよびC++から多くを引き継いでいる。また、C/C++には存在する低水準領域を操作できるポインタという機構は排除されていると言われているが、Javaの開発者も言っているように、C/C++のポインタモデルとは異なるがJavaにもポインタモデルが存在する。たとえば、クラスインスタンスと配列はポインタを使用している。これは、"ClassName a = new ClassName();"と"ClassName b;"を定義し"b = a"とすることにより、bはaのフィールドを操作できる。すなわち、a,bにはアドレスが設定されている。同様にして、配列名に格納されるのもアドレスである。このように、インスタンス名(上記のaやb)には、バージョン1.2以前はオブジェクトハンドル(ポインタのポインタ)、バージョン1.3以降はポインタが設定されている。よって、Javaは当初から現在までポインタとは切っても切れない関係にある。これについては、Javaのホワイトペーパー(※The Java Language An Overview)に「C/C++とJavaの最大の違いは、Javaには、メモリへの上書きおよびデータ喪失の可能性を排除するポインタモデルがあることである。そこでは、ポインタ演算の替りに真の配列が用意されており、添字チェックを可能としている。なお、任意の整数をポインタに型変換することは、不可能である。」と解説されている。Javaではプラットフォーム非依存を目標の一つとし、またバージョン間の互換性に注意して開発が進められている。Java技術を使うことで、プラットフォームに依存しないアプリケーションソフトウェアの開発と配備を行うことができる。従来のプログラミング言語の多くはプラットフォーム (CPU) に依存したネイティブなコードにコンパイルすることを前提として設計されていたが、Javaはこうした言語と異なり、中間言語バイトコード)にコンパイルされ、Java仮想マシンで実行されるよう設計された。多くの場合、ジャストインタイムコンパイル方式が使われる。プラットフォーム非依存とバージョン間の互換性の目標は、完全に達成できたわけではなく課題が残っている。Javaではスレッドを言語仕様で規定しており、マルチスレッドによる並行計算を、従来の言語と比べて簡単に実装することができる。なお並行計算は、複数の処理を同時に実行する処理形態である。またスレッドは、プロセスより小さく軽量な処理の単位である。Javaでは充実したライブラリにより、コンピュータネットワークを活用するソフトウェアを、効率良く開発することができる。Javaはその初期のバージョンから、TCP/IPのライブラリを備えていた。分散オブジェクト環境 (Java RMI, CORBA) のソフトウェアの開発も早い時期からできるようになっていた。近年では、さまざまなネットワークプロトコルの高水準なライブラリが使えるようになっている。充実したネットワーク機能と次に述べるXML文書を扱う機能を有効に組み合わせることにより、これまでにない高度なシステムの構築ができる言語の一つである。XML文書を扱う機能も早期に実用化された。XMLは、広く普及している構造化文書の技術である。近年では、XMLプロセサとXSLTプロセサがJava標準ライブラリに統合され提供されている。Javaはセキュリティを考慮して設計されており、サンドボックスモデルに基づいたセキュリティ機構を備えている。セキュリティ機構を正しく実装したJava実行環境を適切に使うことで、遠隔のコンピュータ上にある実行コードを安全に実行することができる(Javaアプレット)。また、名前空間の機構をもつ言語であり、ライブラリおよびアプリケーションに含まれる多数のJavaのプログラム(クラスとインタフェース)は、パッケージという階層構造で管理することができる。Javaに対しては批判も少なくない。いくつかの批判に対しては、サンやJCPに参加する人々の努力により、Javaの改良が行われている。一方で現在、多くのソフトウェア開発者は、Javaについて、広く使われている言語としては優れた技術の一つと評価している。JavaScript (ECMAScript) は、Javaとは直接の関係は無いが、Javaと似た言語名称と構文を持っている。表記はJのみが大文字の「Java」が正しい。「JAVA」は正式な表記ではない(※きしだなおき 「創るJava[改訂第2版] NetBeansでつくって学ぶ Java GUI Webアプリケーション」 毎日コミュニケーションズ、26頁。)。

歴史

この節では次の構成で Java の歴史と近況を説明する。

草創

Javaプラットフォームおよびプログラミング言語Javaは、1990年12月サン・マイクロシステムズが1つの内部プロジェクトを立ち上げたことから始まった。この内部プロジェクトでは、C++/C の代替となるプログラミング言語を開発した。この言語は、プロジェクトで Greenオペレーティングシステム (Green OS) と共に、同OSの標準言語として開発された。この言語は、1992年頃プロジェクト内では Oak と呼ばれていたが、後に Java の呼称に変更されることになる。呼称変更の理由は、Oakは既に別の会社が商標として使っていたからである。1990年頃、サンの技術者パトリック・ノートンは、自社のプログラミング言語 C++ と C の API(アプリケーションプログラミングインタフェース)と開発ツールに不満を募らせていた。その頃、情報技術の世界でNeXTが開発した技術が注目を浴びていたことがきっかけとなって、ノートンはサンで新技術の仕事をすることになった。なお、NeXTが開発したNeXTワークステーションNEXTSTEPオペレーティングシステムでは、公式開発言語としてオブジェクト指向プログラミング言語 Objective-C を採用していた。こうした経緯のなかで「ステルスプロジェクト」が始まった。ステルスプロジェクトには、始まってすぐにジェームズ・ゴスリンとマイク・シェルダンが参加し、プロジェクトの名称は「グリーンプロジェクト」に変更された。プロジェクトには他の技術者たちも参加し、彼らはアメリカ合衆国カリフォルニア州メンロパーク市サンドヒルロードの道沿いにある小さなオフィスで作業を始めた。プロジェクトの目的は、次世代の家電製品のための新しいプログラミング技術を開発することだった。サンはこの分野が重要な市場になると予測していた。プロジェクトチームでは当初はプログラミング言語としてオブジェクト指向プログラミング言語である C++ を採用することを検討していたが、いくつかの理由から C++ は却下された。彼らの目的は、家電製品すなわち組み込みシステムの技術を開発することだった。組み込みシステムでは、利用できるコンピュータ資源が少ないという制約がある。彼らは C++ ではコンピュータ資源を食いすぎると判断した。また C++ は複雑なプログラミング言語であり、C++ を使うプログラマは注意していても間違いを犯しがちである。C++ にはガベージコレクションの機能が無い。ガベージコレクションが無いということは、プログラマが自分でシステムのメモリを管理しなければならないことを意味する。プログラマが自分でシステムのメモリを管理することは、冒険的で間違いやすい作業である。プロジェクトチームは、いくつかの重要な機能について C++ の移植性が乏しいことも問題であると考えた。 このプロジェクトでの重要な機能とは、セキュリティおよび分散コンピューティングマルチスレッドであり、これらの機能が、プラットフォームに依存せずに使える必要があった。このような事情で、彼らはあらゆる機器に容易に移植できるプラットフォームが必要であると認識するようになった。一方で、サンの技術者ビル・ジョイは、ゼロックスパロアルト研究所Altoというワークステーション試作機のために開発されたプログラミング言語・Mesaと C の良いとこどりをした新しいプログラミング言語を構想していた。ジョイは Further という名前で呼ばれる論文を書き、自社で C++ に基づいたオブジェクト指向環境を開発するべきであることを進言した。まずジェームズ・ゴスリンが C++ を改変し拡張することを試みた。ゴスリンはこの拡張版C++を、"C++ ++ --" と名付けた。しかしゴスリンは、すぐにこの拡張版C++の開発を中止して、全く新しいプログラミング言語を開発する方針を採ることにした。ゴスリンはこの新しい言語に Oak という名前をつけた。この名前の由来は、ゴスリンのオフィスのすぐそばにオークの木が立っていたことによる。プロジェクトチームは残業までして作業を続け、1992年の夏までに新しいプラットフォームを、Green OS、Oak言語、ライブラリハードウェアによって部分的なデモンストレーションができるようになった。1992年9月3日の最初のデモンストレーションでは、チームは Star7という携帯情報端末機器を開発することに力点をおいていた。この機器の名称の由来は、電話機能が *7 とボタンを押すことで有効になることによる。この機器は、グラフィカルなインタフェースを備え、"Duke" という名前の知的な仮想代理人が利用者を支援した。同年11月、サンはグリーンプロジェクトを分離して完全子会社のFirstPerson, Incを設立した。それにともないチームはパロアルトに引っ越した。FirstPersonチームは、高度にインタラクティブな機器に関心を持っていた。そのおりタイム・ワーナーがケーブルテレビのセットトップボックスのRFP (Request For Proposal) を公表していた。そこでFirstPersonチームは自分たちの目標を変更し、タイム・ワーナーの RFP に応じてセットトップボックスの提案を提出した。しかし、FirstPersonは入札でシリコングラフィックス (SGI) に負けた。その後に3DO社のセットトップボックスの案件もあったが、契約には至らなかった。FirstPersonはテレビ業界では利益を出すことができず、サンはFirstPersonを解散してチームを自社に戻した。

インターネットの世界へ

1994年6月から7月にかけて、ジョン・ゲージと、ジェームズ・ゴスリンビル・ジョイ、パトリック・ノートン、ウェイン・ロジン、エリック・シュミットの間で、3日間かけてブレインストーミングを行い、プロジェクトチームはウェブの世界に主眼を置くという方針変更を行う。彼らは、革新的なウェブブラウザである NCSA Mosaic の出現を目の当たりにし、ウェブを含むインターネットの世界は、ケーブルテレビの世界に劣らず、高度にインタラクティブな媒体に発展しつつあると認識するようになった。Oak を使ったプロトタイプとして、ノートンはWebRunnerという小さなウェブブラウザを開発。このウェブブラウザの名称は後に HotJava と変更される。ウェブページJavaアプレットという小さなJavaプログラムを埋め込んでおいて、ウェブブラウザHotJavaでそのページにアクセスすると、HotJava上でアニメーションの表示やマウスによるインタラクティブな操作ができた。同年、チームはOakの名称をJavaに変更する。変更の理由は、商標を調べて、"Oak" という名前がすでにビデオカードアダプタの製造会社 (Oak Technology) によって使われていたことが判明したからである。Javaという名称は、一部のチームメンバーがよく出入りしていた近くのコーヒーショップで命名されたという。 この名称が、何かの頭字語であるかどうかについては、よくわかっていない。 1994年10月に、HotJavaとJavaプラットフォームが、サン・マイクロシステムズの幹部社員の前でデモンストレーションされた。そして1994年内に Java 1.0a(アルファ版)がダウンロードできるようになる。Java と HotJava が最初に公的な場で公表されたのは、1995年5月23日のSunWorldカンファレンスだった。サンは、Javaで記述されたウェブブラウザHotJavaを使って、JavaとJavaアプレットの技術により、ウェブページ内でアニメーションの表示やマウスによるインタラクティブな操作が可能であることをアピールした。カンファレンスでアナウンスを行ったのは、サンの技術部長ジョン・ゲージである。このカンファレンスではまた、ゲージのアナウンスに関連する、当時のネットスケープコミュニケーションズの上級副社長マーク・アンドリーセンによるアナウンスが人々を驚かせた。それは、ネットスケープが自社のウェブブラウザである Netscape Navigator に Java の実行機能を追加する予定だというものだった。このアナウンスにより情報技術の世界でJava技術は広く知られるようになった。1995年秋には Java 1.0 のベータ版が公開された。1996年1月9日にサンは、Java技術の開発を行うJavaSoft部門を立ち上げた1。その2週間後に、最初の正式バージョンである Java 1.0 がリリースされた。

近年の動向

Java の最初のバージョンが公開されてから現在までの動向を、いくつかの側面から述べる。

ウェブ(クライアント側)

ウェブブラウザでJavaアプレットを実行する技術は、広く使われている。Javaアプレットは、ブラウザ(ウェブクライアント側)がウェブページ内でアニメーションの表示やマウスによるインタラクティブな操作を可能とする技術である。ただし、いくつかの有力な競合技術も存在する。近年では、Yahoo! Games やビデオプレイヤーなどのアプリケーションで、Javaアプレットを採用する事例が多い。かつては、Javaアプレットを使用したサイトを表示すると、数十秒~数分間操作を受け付けないブラウザが存在した。近年は、JavaおよびJavaアプレットの技術の向上により、環境によって動作が異なったり、実行速度、特に画面の描画が遅いという問題が解消されつつある。簡単でインタラクティブなアニメーション用には、Javaアプレットよりも GIF89a や Adobe Flash を採用する事例が多い。この分野においては、最近では Ajax も普及しつつある。

ウェブ(サーバ側)

現在、ウェブサーバ側において、Java技術 (Java EE) は広く使われている。多くのウェブサイトが、Javaサーブレット (Java Servlet) や JSP(JavaServer Pages)などの Java EE 技術を使って動的にページを生成するウェブを構築している。Javaサーブレットは2000年前後から急速に広く使われるようになり、現在では多くのウェブアプリケーション(動的なウェブページ)がサーブレットとして稼動するようになっている。サン・マイクロシステムズが開発したJavaサーブレット技術を簡単に説明する。必ずしも厳密な説明ではない。
  1. Java の実行環境のプロセス(サーブレットコンテナ)を起動してウェブサーバのマシンに常駐させる。
  2. ウェブサーバが、ウェブブラウザからアクセスされる(リクエストを受ける)。
  3. ウェブサーバは、そのリクエストをサーブレットコンテナに渡す。
  4. サーブレットコンテナで動くJavaプログラム(Javaサーブレット)は、受け取ったリクエストに基づき、ウェブページを動的に生成する。
  5. サーブレットコンテナは、サーブレットが生成したウェブページをウェブサーバに渡す。
  6. ウェブサーバは、サーブレットコンテナから受け取ったウェブページを、ウェブブラウザに返す。
サンがJavaサーブレット技術を開発した1990年代末当時、ウェブアプリケーションの開発には、次に述べるようないくつかの問題があった。 Javaサーブレットはこれらの問題をある程度解決することができる技術だった。

デスクトップにおける展開

デスクトップ環境においては、スタンドアロンのJava (Java SE) のアプリケーションソフトウェアJavaアプリケーション)は、これまではあまり多く使われていなかったが、近年はいくつかのソフトウェアが広く使われるようになっている。近年になって使われるようになってきた理由としては、次のことが挙げられる。 広く使われているJavaのソフトウェアとしては、NetBeansおよびEclipse SDK統合開発環境や、LimeWireAzureusのようなファイル共有クライアントのソフトウェアなどがある。また数学ソフトウェアMATLABにおいても、ユーザインタフェースのレンダリングと計算機能の一部を実現するために使われている。多くの Java のSwingSWTウィジェット・ツールキットを使ったアプリケーションが、現在も開発されている。このように、近年はデスクトップ上でJavaアプリケーションを使う事例が増えつつあるものの、従来は次に述べるいくつかの理由のためにあまり使われてこなかった2 一部のソフトウェア開発者は、情報技術はウェブを基盤としたモデルが主流となっており、スタンドアロンアプリケーションは流行遅れであり、新しいプログラミング技術は優れたウェブアプリケーションを開発することに充てられている、と思っていた。この見解については、ソフトウェア技術者の間で賛否が分かれている。現在では、リッチクライアントWeb 2.0の登場により新たなパラダイムが生まれようとしている。すなわちウェブを基盤としたウェブアプリケーションスタンドアロンアプリケーションの融合である。ウェブアプリケーションをAjaxJava Web StartAdobe Flash などと組み合わせることにより、Web2.0時代に見合ったより洗練されたアプリケーションを開発することができる。

パーソナルコンピュータにおける実行環境

現在、ほとんどの パーソナルコンピュータ (PC) のユーザは、何ら問題なくウェブおよびデスクトップ環境上でJavaアプリケーションを実行できる。多くのPCメーカーは、自分たちが製造・販売する Windows PCにJava実行環境 (JRE) を同梱している。アップルMac OS X や、多くのLinuxディストリビューションでも、Java実行環境を同梱している。そのため、マイクロソフトが2001年頃以降にJava実行環境をWindowsに同梱していないことの影響は小さい。2001年頃にマイクロソフトによるJava実行環境をWindowsに同梱することを止めたという行動は、サン・マイクロシステムズが同社を「品質の低い」Java実行環境を同梱してきたとして告訴したことが契機となった。マイクロソフトがそれまでWindowsに同梱してきたJava実行環境向けに開発されたJavaプログラムは、他のプラットフォームのJava実行環境で動かない可能性があった。しかし近年では、Javaアプリケーションパッケージ自体にJava実行環境を同梱する事例が少なくない。その背景にはJavaアプリケーション開発者の判断がある。Javaアプリケーションが想定どおりに機能するよう、Java実行環境のバージョンの違いによる非互換性に基づく不具合を避けるために、PCに同梱されているJava実行環境を使わないという判断である。現在では、Javaアプレットは動作対象のJava実行環境のバージョンを認識することができる。また、バージョン間の互換性も プログラミング言語の中では高い水準にあり、上位互換性については java SE 1.3 以降は大きな問題はほぼおきにくくなっている。さらに Java Web Start ではデスクトップにインストールされているJavaのバージョンを確認してアップデートできるならアップデートし、それだけでなく Java Web Start 対応アプリケーションをもアップデートしようとする。そのため古いバージョンのJava実行環境を使っているマシンがあったとしても、自動アップデートされるためにそう難しい問題は起きない。

組み込みシステム

組み込みシステム向けの Java (Java ME) も広く使われている。携帯機器携帯電話PHSPDAスマートフォン等)にJavaの実行環境が実装されるケースが多い。Java環境はこれら携帯機器全般に広く普及している。一方、 Symbian および BREW は携帯電話や(日本的定義での)スマートフォンを主なターゲットとし、Javaと競合している。Java MEでは、BREWとは異なり、開発者がライセンス料を支払わずに、プログラムを開発することができる。Java MEはSymbianより広く普及している。その理由は、Java MEがSymbianより広範な携帯機器、特に廉価なモデルで動作するからである。こうした事情からサードパーティによりOpera miniのようなフリーのJavaソフトウェアを開発することができるようになった。携帯機器のJava MEプログラムは、サンドボックスのもとで動くため、多くの開発者が特別な配慮をせずにプログラムを開発しても、安全に実行できる。携帯機器のJava技術が多様化するに伴い、異なるメーカーの携帯機器でもJavaプログラムが動くよう、携帯機器のためのJava技術の標準が必要となった。携帯機器のためのJava MEの標準がMobile Information Device Profile (MIDP) である。最初の標準はMIDP 1で、小さい画面を想定したものであり、音声機能は無く、プログラムサイズは32kBまでという制限があった。後のMIDP 2の標準では、音声機能を備え、プログラムサイズの制限は64kBまでと緩和された。携帯機器の設計の進歩は標準化よりも急速であるため、一部のメーカーは、MIDP 2標準の最大プログラムサイズなどいくつかの制限を、意図的に緩和して携帯機器を開発している。携帯機器におけるJava MEの競合技術について簡単に述べる。 世界的な動向としては、 また、2001年にはソニーのコンシューマゲーム機 PlayStation2 にJava 仮想マシンが搭載される予定と発表され話題になった。

バージョン履歴

Java は、JDK(Java Development Kit; Java開発キット)1.0 以来、数度のメジャーバージョンアップを経ている。バージョンアップに伴い、多くのクラスパッケージが標準ライブラリに追加されてきた。プログラミング言語JavaおよびJavaプラットフォームは、高い水準でバージョン間の互換性を保ちつつ発展してきている。J2SE 1.4 から、Javaの開発は JCP (Java Community Process) という標準化プロセスで行うようになっている。JCP では、JSRs (Java Specification Requests) という文書群により、Javaに対する追加機能やJavaプラットフォームに対する変更の提案と規定を行う。また、J2SE1.3以降では開発コードネームとして、メジャーバージョンには動物の名前が、マイナーバージョンには昆虫の名前が付けられる傾向がある。言語仕様は JLS(Java Language Specification; Java言語仕様)により規定する。JLS は JSR 901 の管理下にある。バージョンアップの過程で、言語仕様の変更だけでなく、標準クラスライブラリにおいても大きな変更が加えられている。JDK 1.0 では標準ライブラリは約200クラス/インタフェースだったが、Java SE 6 では4000以上のクラス/インタフェースとなっている。Swing や Java 2D のような全く新しいAPIが追加された。その一方で、もともと JDK 1.0 から存在していたクラスのメソッドの多くが、J2SE 5.0 での使用は推奨されないようになっている。

JDK 1.0(1996年1月23日

最初のバージョン。プレスリリース (英語)

JDK 1.1(1997年2月19日

いくつかの重要な機能が追加された。プレスリリース (英語)

J2SE 1.2(1998年12月8日

コードネームPlayground。このバージョンから呼称が Java 2 に変更され、J2SE 5.0 までこの呼称が使われる。またエディション名が JDK から "J2SE"(Java 2 Platform, Standard Edition)に変更された。この J2SE の名称により、J2EE(Java 2 Platform, Enterprise Edition)および J2ME(Java 2 Platform, Micro Edition)の基となるエディションであることが明確化された。プレスリリース (英語)

J2SE 1.3(2000年5月8日

コードネームKestrel。プレスリリース (英語) 新機能の概要(日本語)

J2SE 1.4 (2002年2月6日)

コードネームMerlin。このバージョンは、JCP(Java Community Process)のもとで開発された最初のJavaプラットフォームである(※JSR 59)。プレスリリース(英語) 新機能の概要(日本語)

J2SE 5.0(2004年9月30日

コードネームTiger。JSR 176 のもとで開発された。J2SE 5.0 では、言語仕様に大きく拡張が加えられ、多くの新しい言語機能が追加された。プレスリリース(英語) 新機能の概要(日本語)。もともとは J2SE 1.5 という名称だったが、この名称はすでに内部的なバージョン番号として使われていた(※http://java.sun.com/j2se/1.5.0/docs/relnotes/version-5.0.html)。またマーケティング上の理由もあった。
void displayWidgets (IterableWidget widgets) {
    for (Widget w : widgets) {
        w.display();
    }
}
この例では、widgets という変数名のコレクションオブジェクト内の、各Widgetオブジェクトを反復して繰り返し処理する。各Widgetオブジェクトにはループサイクルごとに w という変数名をつける。各ループサイクルで、w に対してWidget型で定義されているdisplay()メソッドを呼び出す。拡張forループはJSR 201で規定された。

Java SE 6(2006年12月11日

コードネームMustang。JSR 270のもとで開発された。Java SE 6 においては、サンは命名方針を変更して、"J2SE" から Java SE に変更し、バージョン番号から ".0" の部分を廃止している(※http://www.java.com/en/about/brand/naming.jsp)。
Java SE 6 Update 10
Java SE 6 Update 10 が2008年10月22日にリリースされた。Update 8 と 9 が省略され、7 の次が 10 となった。Javaの動作速度が改善され、アプリケーションやアプレットの起動を高速化するJava Quick Starterが搭載され、Javaのインストールを高速化する、Java Kernelが搭載された(※「Java SE 6 Update 10」公開、動作速度を高速化)。JavaアプレットJava Web Startの起動を容易にするための、配備ツールキットが公開された3

Java SE 7

コードネームはDolphinである(※Dolphin)。2006年に開発が始まった。元々は2008年春にリリースされる見通しであったが(※Evolving a Language | Java.net)、何度かリリース予定が変更されている。2007年8月の時点では2009年1月をリリース目標としていたが(※The Open Road: Looking Ahead to Java 7 | Java.net)、2008年12月現在、ジェームズ・ゴスリンは、「私の勝手な憶測だが」という注意書き付きで、2010年6月以降のリリースを予測し(※Javaがレガシーだって? 冗談じゃないよ - James Goslingが語るJavaの現在)、2009年11月現在は2010年9月以降のリリースを予定していたが(※JDK 7が、突然"単純な"クロージャをサポート、しかしリリースは、2010年の終わりに。)、2010年9月現在は、これ以上の延期を避けるため、大きな言語仕様の改訂などの部分は Java SE 8 に先送りし、Java SE 7 を2011年中頃に、Java SE 8 を2012年終わり頃に提供するという目標を立てている(※It's time for … Plan B)。Java SE 7 に追加される予定の項目は以下のとおりである(2010年9月現在;リリース日程と同様、何度かの改訂を経たもの)(※Java 7リリース計画発表、プランBを採用)(※JDK 7 Features)。JSR 336(※JSR 336: Java SE 7 Release Contents)にて仕様が規定され、2011年7月に仕様を固めることを目標としている。

Java SE 8

2010年9月現在、以下の項目を Java SE 8 に追加予定(※Java 7リリース計画発表、プランBを採用)(※JDK 7 Features)。JSR 337(※JSR 337: Java SE 8 Release Contents)にて仕様が規定され、2012年10月に仕様を固める目標である。2012年終わり頃にリリース予定。8年ぶりに言語仕様を改訂予定。

特徴

Javaの主な特徴を述べる。

思想

Javaを開発する上では、5つの目標があった。 ネットワーク機能および遠隔コンピュータの実行コードの実行を実現するために、場合によっては、Javaプログラマは、CORBA や Internet Communications Engine、OSGi のような拡張機能を使う。

オブジェクト指向プログラミング

Javaはクラスベースオブジェクト指向プログラミング言語である。Javaのプログラムは複数のクラスから構成され、プログラムの実行は、各クラスが実体化したオブジェクト群が相互にメッセージをやりとりしながら行われる。Javaでは、実装の単一継承を採用し、一つのクラスが複数のインタフェースをもつことができる。クラスとは、オブジェクト指向においてオブジェクトの設計図にあたるものである。オブジェクトについては後述する。継承とは、既存のクラスを基にして、そのクラスの機能を引き継いだ新しいクラスを定義できることをいう。Javaでは実装の多重継承は採用していない。Javaでは一つのクラスが複数のインタフェースをもてるため、一つのクラスに複数の役割をもたせることができる。Javaで扱うデータ/オブジェクトの型(データ型)は、強い静的型付けを採用している。静的型付けにより、Javaのコンパイラおよび実行環境が、型同士の整合性を検査することによって、プログラムが正しく記述されていることや、安全に動作することの検証が可能である。Javaのデータ型には、参照型(reference type)と基本型(プリミティブ型、primitive type)の2種類がある。Javaのオブジェクトはすべて参照型である。Javaの基本型は、単純な構造のデータ(数値、論理値、文字 など)のための型である。Javaの標準ライブラリは、基本型の値をオブジェクトとして扱えるようにするためのラッパクラスを提供している。近年のJava(J2SE 5.0)からは型の扱いに改良が加えられている。 Javaの特徴の一つであるオブジェクト指向プログラミングは、プログラミングおよびプログラミング言語設計の手法をいう。Javaはオブジェクト指向プログラミング言語である。オブジェクト指向の概念に対しては、多くの解釈がなされてきた。一般には、オブジェクト指向を特徴づける重要な考え方は、ソフトウェアで扱うさまざまな種類のデータについて、データとそのデータに関連する手続きを一体化するように、ソフトウェアを設計することである。こうして、データとコードは、オブジェクトと呼ばれる実体に一体化される。オブジェクトとは、状態(データ)と振る舞い(コード)がひとかたまりとなったものと考えることができる。Java では、オブジェクトの設計図であるクラスに定義する振る舞いを「メソッド」と、状態を「フィールド」(インスタンス変数)と呼ぶ。オブジェクト指向以前の技術での本質的な問題点は、プログラムにおいて、状態と振る舞いが分離されていたことである。 オブジェクト指向に基づいて、これまで分離されていた状態と振る舞いを、オブジェクトに一体化することは、ソフトウェアシステムの設計において堅牢な基盤となる。オブジェクト指向を有効に活用することにより、大規模なソフトウェア開発プロジェクトを管理することの困難さが軽減され、ソフトウェアの品質が向上し、失敗するプロジェクトの数を減らすことができる。オブジェクト指向のもう一つの目標は、汎用的なオブジェクトを開発することで、プロジェクトをまたがってソフトウェアをより再利用可能にしていくというものである。たとえば、汎用的な「顧客」オブジェクトは、別のプロジェクトにおいても、理論的にはほぼ同一の手続き群を備えるであろう。大きな組織において、その組織の複数のプロジェクトが機能的に共通する基盤層をもつ場合は、なおさらソフトウェアの再利用が重要となる。こうしたことから、ソフトウェアオブジェクトは、さまざまなシステムに組み込み可能であるように、汎用性を備えていることが望ましい。こうすることで、ソフトウェア業界は、既存のしっかりテストされたオブジェクトコンポーネントを活用してプロジェクトを進めることができ、開発期間を大幅に短縮することができる。一方で、ソフトウェアの再利用性を高めるということには、実践においては、2つの大きな困難を伴う。 いくつかのオープンソースコミュニティでは、再利用に伴う問題を軽減するために、オブジェクトやクラスライブラリの開発者に、自分たちが開発した汎用的で再利用可能な開発物についての情報を広報する手段を提供している。

プラットフォーム非依存

Javaのもう一つの特徴はプラットフォームに依存していないことであり、これは、Javaのプログラムがさまざまなハードウェアオペレーティングシステム上で必ず同じように動く、ということを意味する。一度Javaのプログラムを作成すれば、そのプログラムはどのプラットフォーム上でも動くのである。近年では、Java実行環境を構成するJava仮想マシンに高速化の技術が導入され、プラットフォームに依存したプログラムと同水準の実行性能を実現している。Javaのプラットフォーム非依存は、次のようにして実現されている。 また、実際にはJavaコンパイラ実装として、ソースコードから直接にプラットフォームのハードウェアにネイティブなオブジェクトコード機械語コード)を生成するものがある。このようなJavaコンパイラの実装としてはGNUGNU Compiler for Java (GCJ)などがある。この場合、中間言語のバイトコードを生成するという段階は省かれる。しかしこの方法で生成されるJavaの実行コードは、コンパイル時に指定したプラットフォームでしか動かない。Javaの実行コード(バイトコード)を生成する手段としては、プログラミング言語Javaでプログラムを書くことが標準的なやり方である。Javaのバイトコードの実行は、Java仮想マシンという仮想マシンの環境上で行われる。Java仮想マシンは実行時にバイトコードをネイティブコードに変換する。なお、Javaのバイトコードを生成する他の方法としては、現在ではRubyJRuby)や GroovyJabacoPythonJython)などのプログラミング言語でプログラムを書くこともできる。サン・マイクロシステムズのJavaのライセンスは、すべてのJava実行環境の実装は「互換性」を備えるべきであることを要求する。このことに関連して、サン・マイクロシステムズ社とマイクロソフト社との間で法的な争いが起こったことがあった。この法的な争いは、サンが、マイクロソフトのJava実行環境の実装について次のように主張したことによる。 サンは訴訟を起こして勝訴し、約2000万ドルの違約金の支払いを受けた。また裁判所は、マイクロソフトに対してサンのライセンス条件に従うことを命じた。この決定を受けて、マイクロソフトは自社のオペレーティングシステムであるWindowsにJava実行環境を同梱しない方針を採った。また近年のバージョンのWindowsでは自社のウェブブラウザである Internet Explorer でJavaをサポートしないようにした。その結果、Internet Explorer でJavaアプレットを動かすためには、別途にプラグインが必要となった。しかし、サンなどの企業は、近年のバージョンのWindowsのユーザが、無償でJava実行環境を利用できるようにした。そのため、ほとんどの Windows PC のユーザは、何ら問題なくウェブおよびデスクトップ上でJavaアプリケーションを実行できる。最初期のJava実行環境の実装では、Javaプログラムの実行速度が遅かったが、近年では大きく改善されて、高速に実行できるようになった。最初期のJava実行環境のJava仮想マシンの実装は、移植性を実現するためにインタプリタとして動作する仮想マシンを採用した。こうした初期のJava実行環境の実装では、Javaプログラムの実行速度が CC++ のプログラムと比べて遅かった。そのため、Javaプログラムの実行速度は遅いという評判が広まった。近年のJava実行環境の実装では、いくつかの技術を導入することにより、以前と比べて、Javaプログラムをかなり高速に実行できるようになった。Javaプログラムを高速に実行するために使われる技術を説明する。 Java仮想マシンにジャストインタイムコンパイルと動的再コンパイル、世代別ガベージコレクションの技術を導入することにより、Javaプログラムは、移植性を保ちつつ、ネイティブコードと同水準で高速に実行することができるようになった。Javaの移植性プラットフォーム非依存)がどの程度実現できているかについては、議論の対象となっている。技術的には移植性とは実現が難しい目標である。多くのプラットフォームにおいて同一に動作するJavaプログラムを作成することは、可能である。しかし実際には、Javaを利用できるプラットフォームによってはちょっとしたエラーが発生したり、微妙に異なる動作をする事例が多い。こうしたことから一部の人々は、サン・マイクロシステムズのJavaの売り文句である "Write once, run anywhere"(一度コードを書けば、どの環境でも動く)をもじって "Write once, debug everywhere"(一度コードを書けば、どの環境でもデバッグが必要)と皮肉をいわれることがある。しかし、Javaのプラットフォーム非依存は、サーバ側や組み込みシステムのアプリケーションに関しては、非常に成功している。サーバ側(Java EE)では、JavaのサーブレットWebサービスEJB(Enterprise JavaBeans)などの技術が広く使われている。組み込みシステムの分野においても、組み込みシステム向けのJava環境(Java ME)を使った OSGi を基にした開発が広く行われている。

ガベージコレクション

Javaはガベージコレクション機能を備えており、これを備えていない従来の多くの言語と比較して、プログラムの開発生産性と安定性が高く、プログラマの負担が完全に解消されるわけではないものの、大きく軽減される。近年のJavaでは世代別ガベージコレクションというより効率的な技術を導入している。ガベージコレクションを備えていないC++やその他の言語の場合、プログラマが適切にメモリの管理をしなければならない。オブジェクト指向プログラミングをするプログラマは一般に、Javaと同様メモリ内のヒープオブジェクトを格納する領域を割り当てる。そしてオブジェクトがもはや必要なくなった場合に、必ず明示的にオブジェクトを削除する指示を記述して、そのオブジェクトが使っていたメモリ領域を解放しなければならない。メモリ管理が不十分なプログラムでは、メモリリークが発生する可能性がある。メモリリークとは、不適切な指示などで、解放されなかったメモリ領域が累積していき、利用できるメモリの量が減っていくことで、気づかないうちに大量のメモリを消費してしまう問題が起こり得る。他にも、メモリ領域を解放する際に、解放の指示を重複して行ってしまい、プログラムの実行を不安定にするなどのケースがあり、悪くすると異常終了してしまうこともある。ガベージコレクシ